当学会とJSCS
JSCS(ジョーンズ・ストレイン/カウンターストレイン)とは、アメリカの故ローレンス・ジョーンズD.O.が開発された、テンダーポイント(このテクニックで用いる圧痛として表れる点)を指標に、その点をモニターしながら緊張部位を最大限にゆるむ位置で一定時間維持し、拮抗筋とのバランスを取ることで痛みから解放させるという、とても緩やかで安全なテクニックです。
このとき拮抗している反対側の筋が伸ばされるので、縮んでいて伸びない筋をさらに短く弛ませ、ストレイン(伸張)してる筋をさらに伸張させて行なうということで「ストレイン/カウンターストレイン」といいます。
ジョーンズD.O.は1950年代後半にこのテクニックの原理を発見され、長年の研究により1970年代後半にSCSとして体系化されました。
以来、オステオパシーだけでなく、多くの手技療法や医療の現場で広く愛され活用されており、世界の主要テクニックのトップ4の1つとしてオステオパシー医科大学でも教えられています。
ジョーンズSCSアカデミージャパンの母体である日本オステオパシー学会(JOA)とSCSの出会いの歴史は古く、学会設立前のオステオパシー研究会での調査研究として、1987年にリチャード・ダービーD.O.を招いてのセミナー開催からでした。
1990年にJOAが設立され、1987年のセミナーがきっかけとなり1991年にジョーンズD.O.が初来日してセミナーを開催し、ここから本格的にJSCSを学び始めることになります。
ジョーンズD.O.は1991・1992・1993年と3年続けて来日でのセミナー開催となりました。
また、1992年には「ストレインとカウンターストレイン」の日本語翻訳の書籍を発行。
1995年のセミナー時にはジョーンズD.O.とゲーリングD.O.とお二人での来日で、ゲーリングD.O.とJOAの関係は1995年からになります。(写真は来日された時のジョーンズD.O.と若きゲーリングD.O.)
ジョーンズD.O.は4度来日しJOA主催でJSCSセミナーを開催していただきました。
1996年には「Dr.ジョーンズのストレイン-カウンターストレイン」の日本語訳の書籍を発行。
ジョーンズD.O,が亡くなられて1997年にはゲーリングD.O.が追悼セミナーを開催していただき、日本でのJSCSの教育をジョーンズD.O.から引き継がれる形となりました。
ゲーリングD.O.は1997年・2005年・2012年・2013年(内臓)・2016年(脈管系)と5回JOAでセミナーを開催していただき、2018年からジョーンズSCSアカデミーとしてのセミナーシリーズがスタートしました。
ゲーリングD.O.はJOAの教育機関であるジャパン・カレッジ・オブ・オステオパシー(JCO)の名誉顧問にも就任され、JCOの学生にも特別講義を行ってくださっています。
またゲーリングD.O.が教鞭をとられている Western University of Health SciencesとJOAとの関係も強化されつつあります。
JOAは30年以上ストレイン/カウンターストレインを学び続け、ジョーンズD.O.のストレイン/カウンターストレインへの思いを受け継いでおります。
ジョーンズSCSアカデミージャパンは、ゲーリングD.O.のアカデミーとの日米共同教育プログラムに基づき、JOAのJSCS研究部門として発足しました。
今後もゲーリングD.O.よる最新の理論と技術を国内セミナー、国際セミナーで皆さんにお伝えしていきます。
JOA通販サイトにてJSCSの書籍も販売しています。